
Caranx sexfasciatus
硬骨魚類綱/スズキ目/アジ科/ギンガメアジ属
![]() ◆国内:南日本。 ◆国外:インド・太平洋域、東部太平洋。 ![]() ◆毎年、夏になるとポツポツ本州の黒潮域沿岸域で、南の方から様々な種の幼稚魚が見受けられるようになる。本種は黒潮に流されてくるアジ科魚類の代表種であり、最も普通に見られる。そんな南の方から黒潮によって夏〜秋に流されてくる魚は「死滅回遊魚」とよく呼ばれる。しかし、1979年9月に、生態調査のためにタグを付けられて静岡県の田子湾で放流されたマダイが、1984年6月に高知県室戸岬沖で漁獲されたという事実。そして、アジ科魚類は遊泳力がマダイよりも遥かに優れているということなどから、必ずしも「死滅」するのではなく、アジ科魚類に限っては、寒くなってくると再び南の海を目指して泳いで故郷に帰るのではないかという推論が近年、研究者などの間で出ている。 ◆特に幼魚は似ている種が多く、他種と混同されて扱われていることがあまりにも多くて、個人的には残念に思う。特にカイワリやシマアジ、更には「科」の違うヒイラギにまで間違われていることは遺憾だ。本種の幼魚の特徴は、尾鰭(鰭=ひれ)が一様に黄色く、端が黒くなっていることと、鰓蓋(さいがい=えらぶた)の上端に黒点が存在することで容易に見分けられる。 ◆幼魚のうちは、本種とオニヒラアジ、ロウニンアジの幼魚は真水の混じるような河口や河口近くの堤防や岩礁に居着くことが多い。ヨコエビ類などの甲殻類やアオゴカイなどの環形動物は勿論、自分よりも小さい小魚、時には自分よりも大きな魚ですら果敢に襲って食べる。 ◆成長が早いことで有名なブリやカンパチなどと同じく、本種もかなり成長が早いことが知られる。夏には5cm程度だったものが冬には20cmを超えることも珍しくない。しばしば東京湾などで温排水口という温暖な場所を見つけて居着いてしまい、そのまま越冬した個体が釣りで釣れられることがごく稀にあるが、50cmは超すという。「南の海にまで行かなくてもGTゲームが楽しめる。」と言う人もいるが、これは不自然だし、生物学的に見てもこの発言は不謹慎だ。考える余地があるだろう。 ◆食用可。何にしても美味だが、15cm位の小型でも「お造り」にしても美味しく食べられる魚はそうはいないだろう。それ故、秋〜初冬に本州の黒潮域沿岸で本種を含めた「平鯵」の幼魚を狙う「めっきあじ」釣りには人気がある。 |