
Caranx papuensis
硬骨魚類綱/スズキ目/アジ科/ギンガメアジ属
![]() ◆国内:南日本、小笠原諸島。 ◆国外:インド・太平洋域。 ![]() ◆毎年、夏になると黒潮に流されて、本州の黒潮域沿岸で幼稚魚が見受けらるようになるアジ科魚類の一種。ギンガメアジの項で詳しく書いたが、本種も「死滅回遊魚」とよく呼ばれるが、必ずしも「死滅」するのではなく、寒くなってくると再び南の海を目指して泳いで故郷に帰るのではないかという推論が近年、研究者などの間で出ている。 ◆似たような種が多くて、ギンガメアジなどと共にカイワリやシマアジなどの黒潮により流されてきたわけではないアジ科魚類や、時にはヒイラギとまで混同されている悲惨な状況もある。特に本種の幼魚はロウニンアジの幼魚にかなり似ているため、見慣れないとなかなか区別ができない。大雑把に言ってしまうと、ロウニンアジの幼魚と本種幼魚は尾鰭(鰭=ひれ)の上葉が黒く、下葉が黄色い。これがロウニンアジ以外の他種と見分けるのに有効なポイントだ。だが、注意して細かく尾鰭を見て頂きたい。本種の尾鰭の下葉の黄色い部分が若干、上葉に侵入している(つまり、黄色い部分の面積の方が広い)ことを知っていれば一発だ。ロウニンアジの尾鰭は逆に、上葉の黒い部分が下葉に侵入している(つまり、黒い部分の面積の方が広い)。また、頭が同サイズの個体で比べると、ロウニンアジの方が丸く、本種はなだらかな曲線になっている。というようなポイントで見分けられる。 ◆幼魚のうちは、本種とロウニンアジ、ギンガメアジの幼魚は真水の混じるような河口や河口近くの堤防や岩礁に居着くことが多い。ヨコエビ類などの甲殻類やアオゴカイなどの環形動物は勿論、自分よりも小さい小魚、時には自分よりも大きな魚ですら果敢に襲って食べる。 ◆成長が早いことで有名なブリやカンパチなどと同じく、本種もかなり成長が早いことが知られる。夏には5cm程度だったものが冬には20cmを超えることも珍しくない。しばしば東京湾などで温排水口という温暖な場所を見つけて居着いてしまい、そのまま越冬した個体が釣りで釣れられることがごく稀にあるが、50cmは超すという。「南の海にまで行かなくてもGTゲームが楽しめる。」と言う人もいるが、これは不自然だし、生物学的に見てもこの発言は不謹慎だ。考える余地があるだろう。 ◆食用可。何にしても美味だが、15cm位の小型でも「お造り」にしても美味しく食べられる魚はそうはいないだろう。それ故、秋〜初冬に本州の黒潮域沿岸で本種を含めた「平鯵」の幼魚を狙う「めっきあじ」釣りには人気がある。 |