吉岡心平のマーク

タム3050形3075

私有貨車


 今回はホルマリンタンク車の中でも、CD−ROMのバックナンバーから、アルミ缶体を採用した車両を紹介する。

 タム3075は昭和31年5月飯野製で、一両一ロットであった。日本水素向ホルマリン専用車の第一号で、飯野製では珍しくアルミ製タンク体を採用した。なお同社では、本車と並行して江戸川化学向にタム3076を製作したが、こちらはキセ付のステンレス製タンク体と、全く異なる設計思想の元に作られている。どうもホルマリン専用車の多様性は、ユーザーの好みにその原因があるようだ。
 なお日本水素では、本車のプラクティスに基づいた車両を、昭和32年までに更に3ロット7両を増備したから、設計としては成功作だったのだろう。

 タンク体は高純度アルミ製で、戦後製の通例として皿型波除板や大型受台を装備した。但し受台サイズは中途半端で、川崎製を思わせる。タンク寸法は直径1,726mm・長さ6,274mmで、並行製作されたタンク材質の異なるタム3076も、寸法が酷似していた点が興味深い。
 荷役方式は吐出管を用いた下出し方式である。
 台枠は平形で、長さは7,100mm・軸距は4,000mmであった。走り装置は最初から2段リンク式であった。

 落成時の所有者は日本水素工業KK・常備駅は宮下であった。昭和46年6月に会社名は日本化成KKとなった。巣鴨のストックポイントや越中島に姿を見せていたが、平成3年5月に廃車となった。


ホルマリン専用車のガイド


【第173週】031221作成R4、050501R4A、070526R4A2。

タム3050形3075の写真

【写真173】 タム3050形3075 昭和52年1月1日 越中島駅にて P:吉岡心平