吉岡心平のマーク

タキ1400形11403

私有貨車


 「タキ11403」と聞いて形式が直ぐに判る人は、私有貨車の奥義を窮めたと言っても良いだろう。

 タキ1400形は裸タンクの30トン積カセイソーダ専用車で、類形式では初期の作品として位置付けられる。保温キセが普及した昭和30年代以降は、温暖地・短距離輸送用に限られたからだ。

 タキ11403は昭和40年6月川崎製で、11400〜03からなる4両ロットの一員であった。
 疑問点の第一はユーザーがデンカだった事だ。同社は寒冷地に位置しするため、裸タンクの苛性ソーダ専用車は皆無であった。第二にデンカと川崎の組合せである。第三は設計比重1.45で、デンカ標準の1.47より低い。第四はタキ11400〜02の3両が、落成から僅か半年でタキ2800形12933〜35に改造され、残ったラストナンバーで

ある本車は日軽加工に譲渡された。
 以上から推察すれば、他社、恐らくは日軽加工向の注文流れをデンカが引取ったように思える。

 タンク体は普通鋼製で内面はエポキシコーティングされ、寸法は直径1,850mm・長さ8,025mmであった。
 台枠は平形、長さ8,900mm・BC間距離5,600mmである。台車はTR41Cから第一次改造によりTR41Dとなった。

 落成時の所有者は電気化学工業KK・常備駅は青海であった。僅か半年後の昭和40年12月、日軽化工KKに移籍し岩淵駅常備となった。駅名は昭和45年6月に富士川に改称された。三保への自社向カセイソーダ輸送に充当されていたが、昭和59年12月に廃車となった。


カセイソーダ液専用車のガイド


【特別編554】041229作成R4A、070831R4A2。

タキ1400形11403の写真

【写真1554】 タキ1400形11403 昭和49年12月31日 富士川駅にて P:吉岡心平