【国鉄編5】ワム2000形2116と仲間達

平成13年6月23日修正 ▲国鉄編4へ ▼国鉄編6へ 国鉄貨車研究所に戻る


 研究者には瑣末事だがファンにとっては大事なことに、車体側面の継目位置がある。特に模型ファンにとっては、簡単な加工で特徴ある車両が得られるとあって、昔から興味の対象となっていた。なかでも戦後の混乱期に製作された貨車は、大サイズの鋼板が入手し難かったためか、後の車両より継目の数が多く、格好の題材となっている。

 今回はワム2000形のうち、昭和23年7月から24年2月にかけて3社で製作されたワム2078〜2677の600両について、継目位置の相違を写真で検証してみることにしよう。なおワム2000形の側板は幅2,679mm×高さ2,375mmで、厚さ2.3mmの鋼板を使用し、図面では継目位置は特に指定されていない。

■汽車会社製

 ワム2078〜2277の200両で、側板は上1・下3に4分割され、下部分の分割は側板内側にある側柱の位置に合わせているようだ。国鉄編4のワム2155も同じメーカーである。なお、車体裾にあるさまざまな切り継ぎは、雨水によって腐食した部分を全般検査の際に補修したもので、車両ごとに位置と大きさが異なっている。

 例外として、ワム2224とその近辺の10両程度は、側板が横方向に4分割されている。これは他に類を見ない継ぎ方だ。

【写真5の1】 ワム2000形2116 昭和51年7月30日 秋田港駅にて

【写真5の1の2】 ワム2000形2224 昭和50年2月8日 高島駅にて P:堀井純一

■帝国車両製 

 ワム2278〜2597の320両で、今のところ全くスタイルの異なる2種がある。前者はRM214号に掲載したワム2316で、細かく5分割された板取りは他に類を見ない。後者はここに示す3両に共通するもので、側板は縦4列からなり、扉寄りの板だけ幅が他の1/3程度と狭い。従って、継目位置と側柱の位置は一致していないことになる。またワム2431と2478は、引戸にある横2本の継目が鋲接となっている点が特徴的だ。

【写真5の2】 ワム2000形2431 昭和49年10月17日 高島駅にて

【写真5の3】 ワム2000形2478 昭和49年3月29日 越中島駅にて

【写真5の4】 ワム2000形2512 昭和51年6月20日 塩浜操駅にて

■川崎車両製

 ワム2598〜2677の80両は川崎製である。側板の継目位置は帝車製と良く似ているが、RMに掲載したワム2018の写真から判るように、どちらかと言えばこちらが元祖である。

【写真5の5】 ワム2000形2612 昭和49年5月1日 越中島駅にて


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